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シニアライフは気ままに
定年後のシニアライフを気ままに過ごしている平凡な”おじさん”の日記です。 旅行、写真、ゴルフ、パソコン、孫たちなどの話を気ままに綴ってみました。
鉄条網の中の4年半 -板東俘虜収容所詩画集ー
北浦和の図書館の新刊書棚には結構タイムリーな本が並んでいることがある。

この本はなんとあの映画『バルトの楽園』の製作に当時の資料として大きく貢献した本を復刊したものです。原書は今から80年以上前に、実際に収容所の中で描かれた当時の様子を収容所内の印刷所で印刷され、発刊されたということです。当時の収容所の様子が詩(原文はドイツ語、日本語で対訳)とともに、時には克明に、時にはコミカルに描かれている。

冒頭は次のような書き出しの詩である。

君がここでしたこと、考えたこと、
そして君がここでどのように泣き、笑ったかを、
さらに4年以上も君が苦しみと喜びのうちに経験したことを、
ここに「鉄条網の中で」という題目のもとに簡略に書き留めておく。
君はほんとうに生きたのだ、仲間よ、
そのことを詩と絵でこのスケッチ・ブックに君のために描写しておこう。
・・・・・・・・
・・・・・・・・・・
バルト1 バルト2

バルト3 バルト4
 本の中身を数ページ撮りました。サムネイルをクリックしてください。

そういえば、映画の中に出てきた捕虜収容所のたたずまいは、この中の絵そっくりでした。また、映画の中で描かれている場面とよく似た絵がいくつもあります。これを読むと、まさに映画「バルトの楽園」は真実を語っているのだということを実感しますね。 映画を観た人、これから観る人も読んでみると楽しいかも。。。。。。


散華 -最後の特攻「疾風」戦闘機隊
例によって、北浦和図書館の新刊書棚を見ていたらこの本に出会った。
”最後の特攻「疾風」戦闘機隊” というサブタイトルに惹かれて一気に読んでしまった。

散華 ● 目次
 昭和六年九月十八日(柳条溝)
 昭和七年四月(佳木斯北東 弥栄村)
 昭和十九年四月(陸軍熊谷飛行学校)
 昭和十九年九月(佳木斯北東 弥栄村)
 昭和十九年十月(大刀洗飛行場)
 昭和十九年十二月(錦州飛行場)
 昭和二十年四月(大虎山飛行場)
 昭和二十年(太平洋方面の戦況及び米国の日本本土上陸作戦)
 昭和二十年五月十一日(首相官邸)
 昭和二十年八月八日(ソ満国境守備隊)〔ほか〕

昭和20年8月9日午前零時を期して、突如ソ連の大群(兵員175万人、火砲2万6千門、戦車5,500輌、飛行機3,500機)が 日ソ不可侵条約を反故にして、ソ・満国境を越境して関東軍に襲いかかってきた。 
迎え撃つ関東軍の兵力は75万人(ほとんど武器を持たない錬成途上の兵隊)、火砲1,000門、戦車200輌、飛行機200機を保有するのみであった。戦力は20対1にも及ばなかった。
やがて国境線は破られ、8月15日の玉音放送があった後もソ連軍の侵略は続いた。
昭和20年8月19日、満州国赤峰上空で「疾風戦闘機隊」は、ソ連の大戦車軍団へ最後の一弾までも撃ち込む殲滅戦を敢行する。愛機をむざむざとソ連軍に武装解除されることを悦ばず、「疾風」の操縦者たちは、今田少尉指揮のもと、腹に250キロ爆弾をかかえたまま、ソ連軍の大機甲部隊に体当たり攻撃をかけたのだった。谷藤少尉にいたっては、新婚間もない新妻を操縦席後部に座らせ、250キロ爆弾を積んだまま、ともに散華していったのであった。
あくまでも大和魂を貫いた十人の勇士たちの心意気と潔さが伝わってくる。 特攻というと零戦部隊ばかりを想起するが、「疾風」の他にも潜水艇「回天」など戦争悲話は尽きないのだ。


感動の本 -  ジャングルの子
ジャングルの子ジャングルの子―幻のファユ族と育った日々
ザビーネ キューグラー (著)
Sabine Kuegler (原著)
松永 美穂 (翻訳)
河野 桃子 (翻訳)   

  目次
わたしの物語
失われた谷
最初の出会い
ファユ族
今までとは違う生活
すべてが始まった場所
インドネシア、西パプア(イリアンジャヤ)
ファユ族の発見
石器時代への招待
ジャングルの一日 [ほか]

北浦和図書館の新刊書の棚に(いつもここを最初にチェックするのが気ままなおじさんの習慣になっている)あまり目立たない表紙でタイトルも小さな文字で書かれた本だったが、自分が子供の頃読んだ キップリングの「ジャングルブック」や 山川惣治の「少年王者」などが懐かしく思い出されて何故か惹かれて手にとって見た。

内容は上記の本とはちがってジャングルの動物たちとの交遊ではなく、インドネシアの西パプアに広がる熱帯雨林のその緑深い奥地で石器時代の生活と風習を続けている「ファユ族」の中で、家族と共に少女時代をすごしたドイツ人女性の回顧録である。
http://www.hayakawa-online.co.jp/product/books/113734.html
動物好きで、外で遊びまわるのが大好な少女(ザビーネ)が弟や、ファユ族の子供たちと、川辺の土手の柔らかい場所で泥にまみれての滑り台遊びをしたり、ワニの肉やイモムシの丸焼きが一番ののご馳走だとかいうジャングル生活の様子がイキイキと描かれている。
思春期を迎えて文明社会に復帰するためのリハビリテーションや、ファユ族のもっとも親しかった友人の死など、いろいろな出来事が綴られていて、考えさせられることもあるが、読み物としては第一級のおもしろさであり、感動の連続でもあって一気に読み干してしまった。
GWは遠出をせずに読書三昧
ゴールデンウイークはどこへ行っても混んでいるだろうと思って読書三昧してみた。 「ウルトラ・ダラー」に引き続いて、やはり今評判のベストセラー 「国家の品格」と、ちょっと古いが「戦後六十年の大ウソ」を読んでみた。
国家の品格   戦後六十年の大ウソ

どちらの本も 「いまや、日本人は世界で最もアイデンティティーをなくしてしまった民族なのではないだろうか?  日本は有史以来の最大の困難にある。 今こそ、我々は誇りと自信を取り戻さねばならないときではないだろうか? そのためには、我々は何をなすべきか?」 と言うことをそれぞれの著者の立場で説いているが、バックグラウンドの違いから大分論点が異なるのは当然か。
「国家の品格」では 「国土の美しさ」「武士道の精神」がキーワードであり、「戦後六十年の大ウソ」では 「靖国問題」「A級戦犯」「東京裁判」「憲法改正」などがキーワードとなっている。 私にとっては後者のほうが読み応えがあった。
「ウルトラ・ダラー」を読んで
BOOK

元NHKワシントン支局長の手嶋龍一の書いた小説「ウルトラ・ダラー」が評判になっているので早速読んでみた。ここでストーリーを紹介するつもりは無いので率直な感想だけを書くのに留めたい。 

1.手嶋さんがNHKを退社していたとは全く知らなかった。たしか9.11テロの時によくTVに顔を出していたと思うが、風貌は何処かお公家さんぽいとこがあってこのような小説を書くイメージではなかった。(失礼かな)

2.浮世絵、篠笛、競馬、車、料理その他ストーリー展開に小道具的にとりあつかわれているものがやたらに高尚なものばかりで、著者の薀蓄の深さをひけらかしているようでちょっと嫌味である。

3.登場人物、特に女性があまりにもスーパー・ウーマンとして描かれている感がする。 高遠希恵-内閣官房副長官、槙原麻子-篠笛のお師匠、オリアナ・ファルコーネ-米国シークレット・サービス長官などすべて洗練された容姿、毅然たる仕事ぶり、それでいて女性としての溢れるような魅力。 こんな人はざらにはいないであろう。

4.ストーリーの運びに 2で書いた小道具がやたらに出てきてテンポが狂う。 また、登場人物たちの会話にも冗長な暗喩や比喩が多くて緊迫感を損ねている。

5.悪口ばかり書いたが、さすがに一流ジャーナリストとしての豊富な経験や取材で積み上げた材料が生かされた小説だと思う。



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